お友達と明日お昼を食べる約束をしてウッハウハ中です。
や、ゴドナルで語れる唯一のリア友であり、ただ今とあるCPを熱賛ハメ隊中なので、がんばりまっする。
今週はアレでした。四年に一度の全社員あげてのイベントがあるのですが、それの応対で休日出勤。
昔はこれが二週間夜遅くまでだったのですが、今回のそれはとりあえず月曜の祭日出勤のみだったので少しはましだったのですけれども。年ですかな、けっこう疲れました。
んで、今日も懲りずにSS投下。まだね、サイト更新にまでいきつくネタがございませんですよ、ハハ。
とりあえず。定期的に↓投下。
【小話つついて萌え充填しとく予定なので。
もし、このCPで小話読みたいってのがありましたら、
サイトの拍手かブログの拍手にでもお知らせいただければ幸いです】
ってことでよろしくです。
:::::
【50音で愛を囁け!】ばとんより。
え→笑みの下でひそりと。
僕がお仕えする帝には『荘龍』というとても素晴らしいお名前がある。僕が生まれるよりも数年前、帝がこの現し世に生誕された時、先帝が夢を見たのだそうだ。生まれ出でる子供のそばに、仕えるかのように寄り添う龍の姿があったのを。
そうして、付けられた御名が『荘かなる龍』。都の平安を守る唯一無二の存在となるよう。
それは、宮中の貴族たちのみならず、市井の民ですら知っていること。けれど、見事な政を取り計らうこの帝を指して賢帝でも龍帝でもなく『鬼帝』と呼ぶのか、その理由は誰も知らない。いつから、そう呼ばれるようになったのかも。
四方に伸びた髪は獅子のたてがみを思わせ、鋭いまなざしは獲物を捕らえて逃さない。その容貌が鬼と呼ばれるゆえんかもしれない。
ともあれ、帝ご自身がその呼び名を楽しんでいるせいもあって、直接呼ぶことはなくとも鬼帝の名は広くその二つ名として国に知れ渡っていた。
「思うに、親父殿が夢で見たっていう、俺に寄り添う龍ってのはアンタのことなんじゃないか?」
乱れた衣類をまとっていると、褥に寝そべったままの帝はクツリと喉を震わせて笑う。
「俺を愛する俺だけの龍だ。アンタに会ってすぐに分かったぜ、俺の半身だってな」
視線を流す僕をじっと見やるその姿は飢えを満たした獣さながらで、獲物として食された身が熱を再現して浅ましくも震える。
(ああ、……まったく、僕の身体は満足するということを知らないのか)
出仕した頃からと考えて、数年、おそれおおくもこの身を愛していただいているというのに、もっともっとという欲が溢れる。
「院は本当にそのような夢をご覧になられたんですか?」
無理に意識をそらして着物のあわせを正した僕は、ゆらゆらと揺れる明かりに目を移した。芯を細くし極力光をしぼった炎は常に形を変えて室内を照らす。
「らしいぜ。本人に確認したことはねぇが、じじぃたちから聞く話じゃあ、親父殿には幼い頃からそういう特殊な才があったそうだ。あの人は禁域から女御を迎えたという変わり者だしな。夢見に何を見たとしてもおかしくはないだろうな」
帝はのそりと身体を起こし、片足を立ててそこに腕を置いた。衣をまとっていれば一枚の絵になるような姿でも、裸体であれば見る側に淫らな熱を引き出す。均整の取れた頑健な肉体、広い肩に厚い胸板。腰元は細く腹は割れ、引き締まった足に続く。その股座にあるうなだれた雄芯に視線が伸び、僕の身体がはじわりと濡れた。
たとえ先ほどまで僕を愛して下さった雄芯だとしても直視することはできず、僕は慌てて隅にまとめ散らしていた衣を手に寄った。
「風邪をお召しになられますよ。帝お一人のお身体ではないのですから、どうぞご自愛下さい」
肩にかぶせると帝の手が僕のそれをつかむ。一瞬だけ指に力がこもり、僕はいかずちに打たれたかのように身体を震わせる。
「そうだな、俺一人の身体じゃあない。アンタのものでもあるんだしな」
口調はからかうものだったのに見つめる視線があんまり強くて、初心な小娘のように耳たぶに熱が集まるのを感じた。
「違います」
帝の手からするりと手を抜き、僕は身を引く。
「帝の御身はこの国と民のためのもの。僕などのものでは……」
引いた身を追いかけて、帝の御身が僕を閉じ込める。うちぎが落ちてあらわれた裸身をそのままに、僕を肉の身の中に包み込む。
「アンタのものさ。俺の身も心も魂さえも、何もかもがアンタだけのものだ」
先ほどまで皮膚を濡らしていた汗は乾いてしまって、帝の香と混じって体臭が立ち昇る。太く逞しい腕にとらえられて、僕はその中でじっと動きを止めた。香に酔ってぼやけた頭では何も考えられなくて、厚い胸板に頬を押し当てる。
「分かっているんだろう、コネコちゃん。俺のいとしき龍。アンタが俺を拒絶するってんなら、俺は」
「……それ以上は、どうか。言霊が災いを呼んでしまったらどうするんです。僕は今のままで幸せなのですから、これ以上欲張らせないで下さい」
公にはしていないものの、僕と帝が契りを交わしていることは宮中に出入りするほとんどの者が知っている。それでも周辺が大きく騒がないのは帝が絶大なる権力を持つからだ。そして、たとえ禁色を好むとしてもまぎれもなく歴代随一の才を持つ今上帝だからだ。男に懸想する欠点さえなければ比類なき方で、逆に言えばそこさえ目をつぶれば良いだけのこと。幸い、帝には東宮位の頃にお生まれになった男皇子もいらっしゃる。
(僕の存在は許されたわけではないけど容認されている。暗黙のうちに、ね)
だからこれ以上欲張ってはいけない。人の欲は闇を生み出す。帝に愛されその側に在ることだけで僥倖だと受け止め、これ以上を望んではいけないと戒めなくてはならない。
「何を考えている? お前は陰陽の道へ足を踏み入れてから俺に心を明かさない。弟や一条の鬼についてもそうだ、お前は、何を、考えている?」
一言一言を区切り、帝は僕を見据えた。その鋭く強いまなざしに身体の奥が震える。僕が唯一仕える、僕が唯一愛する、ただひとりの人。僕が宮廷から去ったのも、陰陽師を志したのも、全て――。
「あなたのことだけです」
僕は口元に笑みを刷(は)き、うっとりと酔うような口振りで告げた。
「僕はいつも、あなたのことだけを考えています」
言の葉一つで嬉しそうに目を細める帝。強く抱き寄せる腕。重くのしかかる身体。それを笑ったまま受け止め、けれど断罪の日が近いことを感じて僕は小さく息を吐く。
(あなたは決して許しはしないだろうけれど、でも、全て……あなたのために)
帝の片割れである鬼。僕の肉親である弟。いずれ時が満ちれば、歯車が動き出す。僕はただ一つ、帝のためだけに動く。その御世が末永く平和に続くよう、そして、この心優しい帝が幸せであるよう、この命をかけて。
僕は固く誓いながら、笑みの下でひそりと泣いた。
:::::::
ってことで、帝ナルです。
えーと、【
宵の闇に咲き誇る(和ぱろゴドナル)】と【
恋の雫に酔い惑う】の兄ナル視点?
こちらのお話は、和パロで突発的に思いついた話なので、まぁぶっちゃけ大まかな設定しか決めてなかったのですが、思いのほか反響があったことを覚えております。
ぶっちゃけ、帝と兄のあだるてぃな雰囲気が個人的に好きでした、私!お前がいうなって話ですけど・笑。
ということで、今回の小話は和パロでした。あだるてぃかもん!的に頑張った、私!
拍手ぱちぱち、ブログ記事拍手ぱちぱち、どちらもありがとうございます。
お越し下さる皆様、大好きです。いつも感謝です。これからも頑張りますねー。
[6回]