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逆転裁判。
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りはびり。
というか、仕事で死にそうなので息抜き。
残業しなければ終わんないのに残業するには許可申請が必要で許可が下りないってこれいかに。
…もうこんな会社いやだ。


:::::

【50音で愛を囁け!】ばとんより。
あ→あの人だけが僕の



「僕の全てです」
 成歩堂は歌うように告げた。
 それが俺の気持ちを受け入れられない、理由らしい。
「全てってのはどういう意味だ、まるほどう?」
「言葉の通りですよ、ゴドーさん。あの人だけが全てで、僕は、だから、あなたの想いにこたえられないんです」
 ちなみに殺された男。コネコの大学時代の先輩である呑田菊三。
 もう何年も前に死んだその存在があるから、成歩堂は決して特定の相手を作らないのだという。
「あの人だけが僕の」
 戯れ言を口走るその唇めがけて覆いかぶさる。 
 すんなり開いた口は抵抗することなく俺の舌を迎えたが反応を返そうとはしなかった。
「死人はアンタにキスなんてしないぜ。火照った身体を慰めてもくれねぇ。……死人は永遠に死人のままだ」
 脳裏に千尋の姿がよぎる。愛する女。愛した女。成歩堂にとってのその男と同じく、俺にとって全てだった女。
「そんなこと、ゴドーさんに言われなくても知ってますよ」
 唾液でぬれた唇をゆがめ、成歩堂はニコリと笑う。
 笑みを浮かべているというのに目はひどく悲しげで、まるで泣いているようにも見えた。
「あの人は最後まで裏切らなかったのに、僕はそれを信じることができなかった。だから、満たされないまま生きるのは罰です。キスも慰めも、決して求めてはいけないんです」
 決して報われることのない気持ち。失ってしまったからこそ、絶望的な深さで巣食う感情。呪いにも似た狂おしい想いにとらわれて進むことも退くこともできない。
「だから、ゴドーさん、僕のことはあきらめてもらえますか?」
 俺に押し倒された体勢のまま、成歩堂は氷の笑みで拒絶する。
 息もかかる距離なのに、その黒目には俺のマスクしか映らないのに、成歩堂には死んだ男しか見えていないのだ。
「……チッ、男を見る目のねぇやつだぜ」
 立ち上がり、成歩堂に手を伸ばす。
 俺の手に引っ張られながら、可愛いコネコは小さく首をかしげた。
「見る目ならありますよ、あの人を好きになったんですから」
 揺るぎない言葉。成歩堂の心に神のように君臨する存在。
 今はまだその偶像を破壊することはできない。
「今はまだ、な」
「え? なんですか、ゴドーさん」
 スーツが汚れちゃいました、とズボンを叩く成歩堂に、俺はニヤリと笑ってみせた。
「俺はあきらめねぇぜ? 勝負はこれからだ、まるほどう」
「――望むところですよ」
 一瞬大きく目を見開いた成歩堂は、すぐに法廷で見せるようなふてぶてしい笑みで反撃する。
(誤解しちゃうぜ、今がピンチの時だって)
 自分の都合のいい考えに苦笑しながら、俺はもう一度成歩堂の唇をかすめ取ろうと身をかがめた。
 が、二度目のキスを許さないコネコの反撃があったのはいうまでもない。


:::::::

 ってことで、とりあえず息抜きです。
 ノンナルというか、ゴドナルというか。一粒で二度おいしい。
 短いお話ですけど、書いてて楽しかったです。だーっと勢いにのせての走り書きなので、誤字脱字あったらすみません。
 とりあえず呑田さんを忘れられないなるほどくんにアプローチするゴドさんの話です。
 てげ楽しかった。また書こう。


 拍手ぱちぱち、ブログ記事拍手ぱちぱち、どちらもありがとうございます。
 お越し下さる皆様、大好きです。いつも感謝です。これからも頑張りますねー。

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