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逆転裁判。
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すみません、更新する予定だったんですけど。
HPの転送設定のパスワードやらを忘れちゃいました。

覚えていたはずのソレらが間違っていたようで、どうにもうまくHP更新ができないです。
ひとまずメールにてお問い合わせと。どっかにメモってたはずなので、そちらの大捜索です。
たしか小物入れの中にメモ帳を置いといたと思うんですが…見つからない。

そういえば、パソが壊れていた間ずっと携帯で遊んでたんですが。
サイトを作る前、携帯で細々と書いてたイントロ発見しました。
どうやら、自分の携帯にメールで転送していた様子。記憶にないけど。
すっかり忘れていたミツナルいんとろです。
更新ができなかったおわびに、イントロどん。




 * * * * * * *

 おはようと声をかけると、御剣は予想通り硬直して、面白いほど真っ青になった。
(まぁ、無理ないけど……)
 僕のトコとは比べ物にならないほど広い寝室。おそらくは海外のものだろう、どっしりとした大きなベッド。レースのカーテンの隙間から差し込む、燦々とした朝日に包まれたシーツの上には、一糸まとわぬ姿で横たわる僕と御剣。
「な、な、な……」
 上半身を起こした僕を、頭のてっぺんから腹部まで視線でたどったあと、御剣はわなわなと唇を震わせる。
 どうやら、それ以上言葉が出ないようだった。化学変化のように白い顔に赤みが差し、みるみるうちに真っ赤な茹でダコになる。
 おおすごいリトマス紙みたいだと、なかば笑みを浮かべてその顔を見ていたら、御剣はようやく言うべき言葉を見つけたらしく、きつく眉を寄せて怒鳴った。
「何なのだ、これはっ!」
「何って、……えーと」
 裸のオトナ二人が朝チュン状態。あからさまに一目瞭然で、御剣自身も今がどういう状況か分かっているはずだ。僕たちが裸でいるわけも、身体に残された噛みあとや鬱血のわけも。
(あーそれ以外に問う言葉がなかったんだろうなぁ)
 さて何と答えようと逡巡していたら、重ねてたずねられた。
「なぜキサマがここにいるッ!」
「うわー、ホントに覚えてないんだ。キツイなー」
 昨夜の泥酔状態からそんな予測はしていたんだけど、全くこれぽっちも記憶が残っていない様子に頭が痛くなってきた。
(僕を求めてきたのはキミの方だってのにね)
 夜と朝のギャップに苦いものを感じながら、僕は気持ちを隠してやれやれと苦笑してみせた。
「まぁ、忘れたんなら好都合だ。お互いなかったことにしようか御剣」
「な、なかったことだと?」
「そう。だから、忘れることに対して説明は不要だよね。じゃあ」
 シャワー借りるよ、と言って、僕はベッドから腰を上げた。抜け殻のように点々と散らばる衣類を集めて、腕にひっかける。見るともなしに見た手首に、強く握られたあとの指の形が残っていて、シクリと胸が痛んだ。
 壊してしまいたいとばかりに荒々しく僕を抱いて。食べてしまいたいとばかりに狂おしく僕を求めて。
 それは決して、僕の夢幻ではなかったはずなのに、御剣の中では泡沫と消えてしまって。
 しっかりと現実である証に、御剣の体液が漏れこぼれ、太ももをぬらす感触に粗相をしたような気分になる。
 そればかりでなく、あらぬところから響く鈍痛が、昨夜どれほどつながりあっていたかを知らしめ、身体と心の悲鳴に泣きたくなった。
「成歩堂、その、大丈夫か?」
 ダメージの残る身体を引きずってノロノロと歩く僕に、ためらいがちな声がかかる。
「大丈夫だから、ほっといてくれるかな」
 キシリとベッドがきしみ御剣の立ち上がる気配を感じ、僕はいささかきつめの口調でそれを制した。
「ム……だがしかし」
 ようやっとドアまでたどり着いた僕は、なおも何かを言いかける御剣をドアを閉じる音で遮断した。
 御剣の家の間取りは知っている。二次会と称して矢張と一緒に泊り込んだこともあるし、その時に(客室だったけれど)ベッドやシャワーを借りたこともある。タオルやらの場所は知っていたから、僕は簡単にバスタオルとフェイスタオルを用意して衣類を脱衣籠に置くと、そのままバスルームへ入った。
 シャワーノズルの位置を調整して、まだ冷水と言っていいシャワーを浴びる。全身に冷たい雫を浴びながら、僕は無言のまま両手で顔を覆った。
(馬鹿みたいだな、僕)
 酔った男の勢いに押されて身体を許した理由は、僕がこの男に惚れていたからだ。たとえ一夜だけであっても、御剣の腕に身体に抱かれてみたいと悪魔の囁きに耳を貸してしまった。御剣のように忘れてしまえば楽になれるだろうに、でも僕は忘れたくないと思って。

 * * * * * * *

メールの本文がこれ。
件名は『ミツナル・酔ってえっち。朝には記憶喪失へたれミツ』。
…なんて的確なタイトルなんだろう。

 

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