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逆転裁判。
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同棲バトンをちょうだいしましたv
加賀美さま、naoさまから呑田菊三さんですvv
macoさまからは、ゴドーでも神乃木でもみっちゃんでもお好きな人物でとのことv
こ、これってば、三回答えていいってことですよね!?(違います。
それじゃあ、まずは呑田さんいち。こちらは対ナルでお答えさせていただきますv
ちょっと長いので、スルー推奨。



〓【同棲バトン】〓(お話調で)

◆さぁ貴方は今日から、なななんと呑田さんと同棲生活をする事になりました。

インターフォンを押すと、中からぴんぽーんと明るい音が響く。開いてるぜ、と中から声。今日のこの日のこの時間に来ることは伝えてあったから、呑田さんは何の警戒心もなく鍵を開けててくれたらしい。
ドアノブに手をかけて開くと、玄関先に漂う呑田さんの匂いを感じて頬が熱くなる。遅ぇよ、と仁王立ちになって迎えた呑田さんは僕の荷物を受け取って、さっさと背中を向けた。
「ごめんね、呑田さん。今日からお世話になります」
靴を脱いで並べる。呑田さんのソレの隣に置く時、少し靴の一部が触れ合ってドキリとした。
「気にすんな。変な男につけ回されてるんだろ、ほとぼりが冷めるまでココにいな」
僕の荷物をソファに置くと、呑田さんはテレビの電源を入れる。そうして室内に音を作ってから、キッチンへ姿を消した。
「大学の友達がねー」
お茶か何かを用意してくれてるんだろう、カチャカチャと陶器の音が聞こえる。
「あぁ?」
ソファには座らないで、ぺたりとカーペットに腰を下ろす。可愛らしいコイヌの絵柄のそれは、少し前に僕がプレゼントしたものだ。アンタの趣味で選んだだろう、と、苦虫を噛みつぶしたような顔をしたのを思い出してふふと笑みがこぼれる。
「呑田さんトコにお邪魔するの伝えたらね、同棲すんのかって言われちゃった」
ガチャン、と、割れる音。イテ、とかすかな声が聞こえて思わず腰を浮かす。
「どうしちゃったの、呑田さん。怪我した?」
「何でもねぇよ。アンタも変なこと言うな。きちんと否定しとけよ、同棲じゃなく同居だって」
早口で何かをごまかすかのように言われて、僕はきょとんと首をかしげる。
「同棲って、同じとこに棲(す)むって書くんだよね。だから、僕、そうだよって言っちゃったんだけど」
僕がそう言ったとたん、もう一度キッチンからガチャンと割れる音が響いた。


◆呑田さんが朝ご飯を作ってくれました。それは何?

いい匂いがして、僕は目を開いた。視界に入るのは、見慣れない天井。あれ、と首をかしげると、ドンドンと扉が乱暴にノックされた。
「メシ出来てんぞ、早く起きろ」
声は言うだけ言うと、足音を響かせて去っていく。
(そういえば、そうだった。僕、呑田さんとこにお邪魔してるんだっけ)
一日の一番最初に聞く声が呑田さんの声だなんて。なんとなく照れながらパジャマを着替えて布団をたたみ、部屋を出る。
「おはようございます、呑田さん」
「……よお。龍一、この皿リビング持ってけ」
シンク横には作ったばかりの朝食が置いてあって、僕はわぁと声をあげる。
切り身が鮮やかな鮭。あさり汁におひたし。和え物まであって、嬉しくなる。
「呑田さんってば、料理上手なんだね。いつでもお嫁さんになれるよ」
鮮やかな手つきで卵焼きを巻いていた呑田さんは、耳をほんの少し赤くしながら、ばーかと笑った。
「俺は男だぜ、嫁さん募集する方だろうが」
くるくると巻かれる黄色を見つめながら、ハイと手を挙げて立候補する。
「じゃあ、僕がお嫁さんになる。募集、してるんだよね?」
ぐちゃり。せっかく綺麗に巻かれていた卵に、お箸が突き刺さる。
「~~~っ。あっちいってろ、邪魔だ」
なぜだか怒られてしまい、募集締め切っちゃったのかな、なんて考えた。

◆天気は晴れ。呑田さんと出かける事に。どこへ行く?

「……面倒くせぇ」
どこか行きましょうよ、と言った僕に返されたのがソレだった。
ガンとショックを受けた顔があんまりかわいそうだったのか、呑田さんは面倒だ面倒だと言いながら車の鍵を握って部屋を出る。室内犬のようにその背中を追いかけて飛び出し、駐車場で排気ガスを吐く車に乗る。
「どこに行きてぇんだ?」
「えっと、呑田さんは、どこか行きたいとことかないんですか?」
茶色のレザーのジャケットに同色のパンツ。バイクに乗る人みたいだと言ったら、普段は主にバイクを使っているとのこと。あまり車の運転には自信がないと眉を寄せた呑田さん。それなのに、僕のワガママに付き合って車まで出してくれて、それがとってもうれしくて、僕はヘラとお馬鹿みたいに笑ってしまう。
「呑田さんの行きたいとこに行きたいな」
ばーか、と、運転席から手が伸びてきて、乱暴に僕の頭をなでる。
「アンタの行きたいとこに連れてくからこそ、面倒くせぇのにステアリング握ってんだろ。俺の行きたいとこっつったら、家でゴロゴロだ。それでいいのか?」
「い、いやですっ」
勢いよく否定すると、呑田さんの顔が笑顔になる。嬉しそうに目を細めて、笑ったままの唇が開く。
「じゃあ好きなとこ言えよ。今日は一日、龍一の子守してやるから」
その笑顔が優しくて。あったかくて。嬉しくて。なのに、じんわり苦しくて。
僕は痛くなった胸を抑えながら、それじゃあと希望を口にした。
「近くで犬のサーカスがあるそうなんです。動物たちがとても可愛いって評判なんで、行きたい、んだ、けど」
僕の頭から呑田さんの手が離れる。重みが消えてなんだか寂しくなって。激しい温度差をいったりきたりして、頭の中がぐちゃぐちゃになるのに。
「いいぜ、ナビは任せたぞ、龍一」
なのに、呑田さんが僕の名前を呼んでくれるだけで。
それだけで、ココロがやわらかく、なった。

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長くなってしまったので、前後に分けます。つか、ノリノリで書いてるな、私。
これ、むしろ、SSじゃないの?ノンナルの日常って感じの。

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